二宮ひかる『ベイビーリーフ』 〜 Baby Leaf 〜
二宮ひかる先生が白泉社 YA を飛び出して少年画報社 YK OURs で連載したのが『ベイビーリーフ』である。作中、「実」「遥子」と言う名前こそ出てこないが、明らかに『ハネムーンサラダ』で割愛されたと思われる二人の中学時代のエピソードを纏めた作品であることは誰の目にも明らかで、二宮ひかる先生が『ハネムーンサラダ』の作中でどうしても描きたかったと思われるエピソードが多分に含まれていると思われる。少年画報社と白泉社の編集部の意向の違いからか設定等に食い違いが見られるが、如何せん二宮ひかる先生にとっては長い連載となった『ハネムーンサラダ』の執筆中に当初の設定から変化していったのかも知れない。 中学、高校時代と言うのはそれこそ All or nothing で恋愛が出来る唯一の時期と主宰者は思っている。「好き」と言う気持ちだけでばく進(笑)し、本当に損得勘定無しで行動できるからだ。この二人の行動も本当にお互いの感情がぶつかり合い、ある時には振り回しあうその姿は自分のほろ苦い経験と重なり合う方も結構いらっしゃったのではないかと思う。この作品を読んだとき、「ああ、二宮ひかる先生はこれが描きたかったのか」と思った次第。お恥ずかしい限りである。兎も角『ハネムーン・サラダ』と『ベイビーリーフ』は表裏一体の作品で両方読まないと意味がないと思っている。もし『ハネムーン・サラダ』しか読んでいないと言う方は是非一読をお勧めする。
二宮ひかる『ハッピーバースディ』『ハネムーンサラダ』の斉藤一花が東京(首都圏?)に出てくるきっかけを描いた短編である『ハッピーバースディ』は恐らく一花ファンにはたまらない逸品だろう。存在感は希薄ではあるもののふわふわとした独特の雰囲気と徹底した自己犠牲的な態度に女性の理想を描く男性は多いことだろう。自分の彼氏(?)が自分の元彼女(しかも自分たちの先生)を追いかけるのに付き合うその行動は相変わらず理解不可能なのだが、これもまた All or Nothing のひとつの形なのかも知れない。本来なら白泉社 YA で掲載された『ごめんなさい』が伏線になっているのだが、出版社が違う為か収録されなかったのが少々残念である。これまた『ハネムーンサラダ』しか読んでいないと言う方で一花がたまらなく好きと言う貴方!この作品を読まずして一花は語れない。実と遥子『ベイビーリーフ』だけを見て購入を躊躇しないで欲しい。この短編だけでも一読の価値有りである。 少年画報社 ISBN4-7859-2316-4 2003年7月1日初版発行 Copyright(C) Hikaru Ninomiya 2003 Amazon.co.jp からのご購入はこちらから !!
上記のイメージ画は Amazon.co.jp アソシエイトプログラムの許諾の下に掲載しています。
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