『鋼の錬金術師』第三話


う〜ん、あの年ごろの子供にとって母親は幸福の象徴ですからねぇ。

母親の魂と等価交換できるものなんて無い。それがエドワードとアルフォンスの出した答だった。『鋼の錬金術師』第三話レビューをお届けする。
今回は二人の回想録である。エドワードとアルフォンスの二人は錬金術師の子供だった。それも二人の父親は国家錬金術師も注目するほどの凄腕だったらしい。しかし父親はでていってしまった。二人の息子と妻を残して。
エドワードとアルフォンスは友人のウィンディーへのプレゼントを初めての錬成で作り出した。二人に流れる錬金術師の血がそうさせたのだろう。才能を見せ始めた二人を見て母親は喜んだが、それはその錬金術の向こう側に旅立った夫を見ていたのだった。そんなある日、母親が倒れる。病はかなり前から自覚症状が有ったらしいが母親は黙っていた。そして二人に花飾りを錬成して欲しいと言う言葉を最後に帰らぬ人となった。かつてウィンディーの両親が帰らぬ人となった時に既に人体錬成を考えていたエドワードは母親を錬成する事を心に誓うが、結果は訪問者の方々も知っての通りである。エドワードが父親の行方を探す為に出した手紙を読んで、二人の故郷へたまたまやって来ていたロイ・マスタング中佐の誘いの言葉に国家錬金術師になる事を決意した二人だったが、そこには自分たちの体を何としても取り戻すと言う決意と、そしてその為の代償は払う覚悟有っての事だった。二人はその決意と覚悟を確たるものとするために自分たちの家に火を放つ。
人間の魂とは何だろうか。最近クローン技術が取りざたされ、人間を作り出す事も夢では無くなりつつある。それは正に人間が神になろうとする行為のように思える。かつて原子の炎をもてあそび、そして今度は命をもてあそぼうとする人間へのメッセージを、この作品は伝えようとしているのかも知れない。

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Posted: 火 - 10月 21, 2003 at 01:01 午後