『攻殻機動隊』第二話


「どうだい母さん、鋼鉄の身体になった俺の身体」それは復讐か、それとも両親に対する報告か、それとも…

宗教上の理由で義体化できずに短命だった多脚戦車の開発者カノウ・タケシ。彼の思いは一体どんなものだったのだろうか。『攻殻機動隊』第二話のレビューをお送りする。
ケンビシ重工の演習場で誰も乗っていないはずの新型多脚戦車が暴走を開始した。逃走の際に手近の戦車を破壊した以外には発砲せず、どこかに向かって逃走して行く。公安はこれをテロと判断、戦車の発注元である陸上自衛隊はこれをハード、ソフトのセキュリティー面での不具合としてケンビシ重工の責任として知らんぷりを決め込む。少佐はタチコマと呼ばれる多脚機動兵器6機で出動、これを追尾する。ケンビシ重工から提供された情報を基に衛星とリンクした高精度の狙撃で仕留めようとするが、新型の戦車も衛星にリンクしており狙撃は失敗する。
その後新しい情報が入る。戦車の開発者であるカノウ・タケシの同僚の大場が新型戦車の AI に開発者の脳殻を本人の遺言で接続したこと、そして身体弱く、宗教上の理由から義体化してもらえなかった事を恨みに思った本人が両親への復讐をしようとしていること。この情報でついにケンビシ上層部が折れ、対多脚戦車用の兵器を提供、多脚戦車を止めることに成功するが、目前に現れた両親に銃を向ける戦車に少佐はハッキングをかけ、カノウの脳を焼き切る。
脳殻を焼き切る瞬間に少佐がみたもの、感じたもの。それはカノウの歓喜に満ちた声だった。「どうだい母さん、鋼鉄のの身体になった俺の身体…」それは復讐とも無邪気な報告にも思えたが、脳を焼き切った今となってはそれも確かめる術は無い。少佐が見た正に走馬灯のようなその風景は一体なんだったのか、アクション方面に傾いたと思えた第一話だったが、第二話は『GHOST IN THE SHELL』にも通じる精神性を示している。この二つの路線が上手く融合することを願う。

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Posted: 火 - 2月 3, 2004 at 07:55 午後