佐原ミズ『ほしのこえ』第一話 First Impression


新海誠監督原作、佐原ミズ先生画の『ほしのこえ』の第一話が掲載になりましたで、まずは第一印象など(^^)

新海誠監督は既に Special Review Corner で取り上げているので特に説明の必要はないと思う。現在は最新作の『雲の向こう、約束の場所』の制作にお忙しそうだ。公開は当初の予定よりも遅れているが、その分クオリティーアップを期待した。
さて『ほしのこえ』についてはもう何を言っても野暮になるだろう。2003年の栄えある星雲章の授賞作品である。個人が制作したアニメーションがここまでのメッセージ性をもって迫ってきた作品というのはフレデリック・バック氏の『木を植えた男』以外に知らない。そして現代の孤立する若者の心情をここまで表現した作品も主催者はこの作品以外に知らない。当然コミックス化は嬉しい。そして第一印象としては佐原ミズ先生は新海誠監督の意向とメッセージをよく理解して作品の制作に当たっていると思う。
携帯電話。現代の若者の必須アイテムだ。特に Mail 機能を持った事で携帯電話は一気に若者の間での Communication 手段として不動の地位を得た。『ほしのこえ』の主人公、ノボルとミカコの二人も携帯電話を主なComunication の手段としている。いや、携帯電話の Mail だけが二人をつないでいるといって良い。ヒロインのミカコはタルシアンと呼ばれる異星人の調査隊に抜擢され、火星での訓練を受けていた。ノボルはその頃高校受験を控え、受験勉強に忙しくしていたのだが、二人とも心はそこに居ない。お互いを求めて往来する Mail だが私信扱いの Mail は軍事関連の通信よりも優先順位が低く、Mail が届くには時間がかかる。ミカコはトレーサーと呼ばれる対タルシアン用の人型の調査機の訓練に明け暮れ、ノボルは受験勉強。その日常と非日常がアンバランスな中にも上手く融合され、オリジナルのアニメーションでは説明されなかった細かいエピソードが描かれているのも嬉しい。
この作品がどの程度の期間連載されるかはいまのところ不明だが、できる限り新海誠監督のメッセージを克明に伝えてくれる事を期待したい。

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Posted: 水 - 2月 25, 2004 at 01:21 午前