小野塚カホリ『花粉航海』前編
「良かったでしょ?今度はあたし、イカせてごらん」
この作品は会員の方から推薦があった作品で推薦下さった会員の方は現在非常に忙しくご推薦のお言葉もまだ頂いていないのだが、折よく作品を友人から借りられた事、絵柄的には一世代前の作品で若干くどい感じのする絵なのだがその分生々しく、シチュエーションから行くと
榎本ナリコ先生の『センチメントの季節
〜夏の章〜』第10話
と重なるモノがあるものの、全く違った印象受ける事、そして何よりこれからレビューの遅れている作品や長いシリーズモノを取り上げるつもりである事から「取り上げるなら今しかない」タイミングの為、レビューに踏み切った。小野塚カホリ先生のコミックス『花粉航海』から表題作『花粉航海』前編のレビューをお送りする。
この作品の主人公はなんと小学校6年生の少年で、そしてヒロインは高校生の少女である。どうもこの組み合わせだと
山田南平先生の『オトナになる方法』
を思い浮かべるが、そんなほんわかしたお話ではない。ヒロインの少女は最近性的な経験をしたばかりである。相手の男性は年上らしく一応恋愛関係にあるものの、相手とのその行為に夢中になれずに疑問を感じていた。そんな折りに目にした中学に入ったばかりらしい少年の群れ。彼女は心の中で悪態をつく。
「ただの男になっていくんだ、あたしがただの女になってくように。ざまあみろ」
そんなある日、少女はお隣に住む小学校6年生の少年の家庭教師を引き受ける事になる。ちょうど声変りでその事を気にしている少年を見て、彼女はちょっとしたいたずら心からその少年に性的な体験を教えるのだ。
「良かったでしょ?今度はあたし、イカせてごらん」
挑発的な少女の態度に言い返せないでいる少年に少女は支配欲を刺激されてか、その日はご機嫌だ。「今日、お赤飯食べたいなあ」等と考えたりするのだ。
「やりたい事があり、それを実行する能力があればやりたいようにやるのが動物(人間も含む)の本能」と言うのはとある会員さんのサイトでのコメントのやり取りで会員の方が披露してくれたその方の持論だが、前編に関してはそれを地で行くようなシチュエーションである。極めて個人的な意見だが主宰者個人としては人間と動物を同列にするのは動物に失礼だし、「人間の理性」も信じたいと思っているのだが、最近世の中狂っているので段々自信がなくなってきた次第。尚、小野塚カホリ先生は本作の前編の中でヒロインの少女が性交渉について自慰行為の方が「イケそう」と言う趣旨の事を書いているが、女性が男生との性交渉で快感を得られるようになるには男性の盛大な努力と時間が必要だそうなので男性諸君は一度事に至ったからと言って「この女は自分のものになった」等と夢にも思わない方がよいだろう。思わぬしっぺ返しを食らうかもしれないので。
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Posted: 火 - 8月 9, 2005 at 03:30 午後