冬目景『イエスタディをうたって』第3話
「後半はウソ、大ウソ」
入れ替わり立ち替わりやって来る榀子とハル。二人の口から語られる言葉。事の真偽を確かめる方法もなく戸惑うリクオ。「悪いオンナにころっと騙されるタイプだよねー」と言うハルの言葉が引っかかってか、誰の言葉をどう信じていいのか混乱するリクオ。冬目景先生の『イエスタディをうたって』第3話のレビューをお送りする。
本当に入れ替わり立ち替わりやってくる榀子とハル。リクオの本命は勿論榀子な訳だが、それを知らないハルもまたリクオのバイト先に足しげく通ってくるようだ。そんなある日、榀子と一緒に居る所をハルに目撃された事をきっかけに榀子とハルの関係が明らかになる。ハルが榀子の生徒だった事、禁止されていたバイトの発覚が引きがねとなってハルが高校を中退した事。そしてその時力になれなかった事が榀子にとっては罪悪感となっていること。
「…仲良くしてあげてよ。あの娘ちょっとヘンだけどイイコなんだよ」
本命の榀子にそう言われたリクオはさぞ立場がなかった事だろう(笑)。そして榀子から逃げるように去って行った筈のハルは物陰に隠れていたのかリクオと榀子が別れたのを見計らって再び現れる。
あの時リクオに語られた謎掛けのような言葉
。その時の事を語るハル。そしてその事を覚えていたリクオ。バス停で受験票を拾ってリクオに渡しただけの事をハルは5年間も覚えていた。「何故か…、忘れらんない」と言う言葉を打ち消すように
「後半はウソ、大ウソ」
そう言って走り去るハルをぼう然と見送るリクオ、そして自室の窓からその様子を見ている榀子。三人の関係は中々に複雑になりそうだ。
「頭の中の何かのスイッチが入った」「レンアイなんてただの錯覚なのに…わかってんのにそれに逆らえないなんて」ハルの言葉は意味深を通り越してもう若さゆえの直球ストレートである。人が恋に落ちる理由なんてもう物凄く簡単な事だと思う。偶然見かけた知り合いの女性が髪の毛を下ろす瞬間が忘れられないとか、部活の練習をしている姿がどうにも気になるとか、それまでにそれなりの蓄積があるとしてもトリガーは一瞬にして引かれ、それにあらがう事も適わない。「後半はウソ、大ウソ」そう言ったハルの真意は…。
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Posted: 土
- 8月 20, 2005 at 05:54 午前