癖 〜 二宮ひかる『ナイーヴ』第1話 〜


「…じゃあ『渋谷』から京王線に乗り換えて…『神泉』」

主宰者が会社員だった頃、派遣の女子社員が同じ職場に来た事は一度しかない。しかし当時男性ばかり(一人も女性が居なかった)の職場だったこと、やって来た派遣社員が中々に可愛らしい女性だった事から職場が文字通り色めき立ったのを覚えている(歓迎会も妙に盛大だった(笑))。『オトコとオンナの二宮ひかる』今週の先攻『積ん読解消連盟』より二宮ひかる先生の人気作『ナイーヴ』第1話のレビューをお送りする。

「何だ?あの華やかな集団は?」

朝礼で話を聞いてもいなかった同僚に主人公の田崎は派遣の女の子だと何でもない事のように答えた。会社の朝礼、しかも派遣とは言え新しく人が来ると言う話なのだから普通聞いているものだと思うのだが、それだけで「マジメ」と言う評価がつくのもなんともだらけた社風だなと思ってしまう。登場人物曰く「同族会社」だから真面目にやっても知れている、と言う事なのだろうけれど。田崎は「マジメ」で通っている割に非常に素早く自分の部署に配属された女性に接触を試みている。藤沢と言う名のその女性を「色っぽい」と評すると彼女は田崎を含めて19人の人からそう言われた、と言い、その全員とヤったのかと問う田崎に彼女は「そう」とこともなげに答えた。同僚達が派遣の女性達と飲みに出かけて閑散とした部署で田崎の野性の勘で名簿を繰った。藤沢の家に電話をかけ、彼女を呼び出す。

「…じゃあ『渋谷』から京王線に乗り換えて…『神泉』」(要はラブホテル街があるらしい)

19人全員とヤったのなら当然19人目の自分ともヤるのだろうと言う田崎の理屈も強烈だが、濃密な時間を過ごし、田崎を何度も「好き」と言っておいて「感じている時の癖」と言ってのける藤沢の肩透かしも強烈だ。多くの読者を魅了した二宮ひかる先生の人気作『ナイーヴ』の田崎と麻衣子の振り回し振り回される魅惑的なストーリーがここから始まる。

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二宮ひかる『ナイーヴ』(1)白泉社ジェッツコミックス

コミックス『ナイーヴ』の書影画像は白泉社様のご厚意で掲載させて頂いています。

Posted: 月 - 10月 3, 2005 at 03:19 午後