二宮ひかる『とうきび畑でつかまえて』First Impression


弟に歌わせるのにこれですかあ…(^^;。

月をまたいでしまったが、先日の記事に掲載したように二宮ひかる先生の本当に久しぶりの新作が発表された。本当の所を言うとちょっとした特集を組むつもりでいたので特集を組む為に仕掛けをしようとしたのだが、どうもゴールデンウィーク開けまで仕掛けられるかはっきりしそうにないので兎も角 First Impression だけでもお送りしようと思う。何しろ本当に久しぶり(主宰者の持っている情報が間違っていなければコンビニ廉価版に掲載されたおまけ漫画を除けば'04年4月11日に発表された『オトシゴロ』が最後であるから実に2年ぶり)の新作となるので2作品の First Impression を一気に書いてしまうのももったいなく、一作ずつ、先ず最初は『とうきび畑で捕まえて』から行こうと思う。
このサイトをご覧になって頂いている方々には周知の事実なのだが、主宰者は3人兄妹である。兄が一人、妹が一人の中間子だが、二人が内緒で籍を入れていなければ(爆)結婚しているのは主宰者だけである。故に兄妹の結婚式と言うのに自分自身参加した事が無い。そういう訳で兄妹が結婚する時一般的にどんな風に感じるかは全く分らず、比較は出来ないのだが、本作の主人公、健吾君は面白くない事この上ないことだろう。姉の「由加里」と言う名前からはコミックスをお持ちなら『初恋』に掲載された『エンゲージ』の「由香里」を連想するが、弟君の名前が違うので同一キャラではない。しかし姉弟とは言え一度は関係し、しかもそれが最初の相手となればインプリンティングされても仕方の無い事で、特にこう言う事は男性の方が踏ん切りをつけられない傾向がある。ご多分に漏れず弟君の健吾はすこぶる不機嫌である。

「それほど喘息の発作は孤独でつらいのだと後々由加里から聞いた」

主宰者はアトピー性皮膚炎を患ったのだが、アトピー性皮膚炎は喘息を伴う事が有るのだが、主宰者が正にそれで、喘息は軽かったとは言え小さい頃の冬は地獄だった覚えがある。肌はただれて転げ回るほどだし、それで息が上がった所で喘息が出る。生きた心地がしないのは事実で、他界した母親は自分が代われるものならと何度も言っていたのを覚えている。ヒロインの由香里が死ぬかも知れないと思ったのは有る程度想像がつく。そんな二人が何の拍子にか喘息の症状を少しでも軽くするために幼少を過ごした九州のとうきび畑で関係を持つのだが、結婚式のシーンと子供の頃の思い出を行ったり来たりするその演出は二宮ひかる先生のクリエイティビティーが衰えていないのを感じさせる。
最後の結婚式で健吾の機嫌がすこぶる悪かったせいも有っての余興の選曲だと思うのだが、その悪戯のような選曲の中にちょっとだけ由加里の心情が入っているのかも知れないと思ったのは主宰者だけだろうか。それが判っているからこそ渋い顔で応じた健吾なのだろうが、あまりと言えばあまりの選曲で、その辺りは二宮ひかる先生の遊び心がそうさせたのか、はたまた編集サイドからリクエストがあったのかは分らないが、本人にとってはあんまり、見ている側にはすこぶる笑える余興となったと思う。由加里は最後のやけくそな台詞が苦笑をさそう。

「やかましいッ!!男は黙ってお嫁サンバなんじゃい」

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二宮ひかる先生の『とうきび畑でつかまえて』は少年画報社 Young King OURs+ Vol.2 6月号に掲載された読み切り作品です。ご希望の方は出版元か古書店にお問い合わせ下さい。

Posted: 金 - 5月 5, 2006 at 09:44 午前