田中ユタカ『ミミア姫』第1話
待ってましたって感じですね(^^)。
取り上げるのが遅れた事をお詫びいたします<(_
_)>
今回から取り上げる
田中ユタカ先生の『ミミア姫』は2005年1月号のアフタヌーンに掲載された短編作品の連載化作品である。その当時『愛人[AI-REN]』との共通性を指摘した記事は大して注目される事もなかったのだが、2年の歳月を経て登場してみたら瞬間風速でだが、アクセスキーワードのトップをとっていたのには驚いた。念のために書いておくが、未だに主催者は『愛人[AI-REN]』の第5巻を封印したままでレビューする時まで読む気はない。しかし、この作品は下敷きに『愛人[AI-REN]』があり、そしてこの作品こそ田中ユタカ先生の『愛人[AI-REN]』に続いて本格的取り組みたい作品と言う確信があった。『ミミア姫』が短編であった事も有り、同じ作品ではないにしても同じ世界観の作品が登場するものと期待していたが、正に『ミミア姫』が連載化された事は忙しさに取り紛れていた主催者を力づける事となった。田中ユタカ先生の『ミミア姫』第1話のレビューをお送りする。
この作品に登場する人物達は人類ではない。空を飛ぶ翼を持ち、テレパスの様に人の心を読む。そんな中で誕生した姫君ミミアは「神様の子」だという。都一の神官の子として生を受けたが、受胎後の状態を父親が関知できないかった。神官の姫君誕生の知らせに沸く都で助産婦らしき女性が父親である神官に告げる。
「お子には『ちから』のひかりが全くないのです」
「この星の直接の子ども…『神さま』の姿を受け継いで生まれてきた『神さまの子』…」
思い出して頂きたい。『愛人[AI-REN]』で人類は生殖能力を失い、自分自身で次代の人類としてスイックスを作り上げたが、結局その夢はかなわず、神さまのいたずらか『他者』との共存を強いられたイクルと、『他者』であるアイにそれらしい能力が備わっていた事を(上述の通り主催者は『愛人[AI-REN]』の5巻を封印している。これは4巻までを読んだ予測で5巻を読んだ方にはこの予想は噴飯物かも知れない)。故に人類は他者との共存の道を歩み、全く違った世界を作り上げたと主催者は見ている。
「この世に生まれたわたくしの生命は今にも消えそうな小さな火でした」
人々のもつ「ちから」や医療技術が他者を前提としているなら、突然変異的に先祖返りを起こして生まれてきたミミア姫にその力は無力だったと考えても不思議はない。テレパスと思われる心を読む力を持たないミミア姫は一人で産まれてきて、かつて医療技術が未熟だった頃の人類のように水疱瘡や麻疹、おたふく風邪といった病気にいちいち苦しむ羽目となる訳だが、そんな中でも沢山の愛情を注がれてミミア姫は成長する。
「だから、大丈夫…。あなたの姿にはいっぱいの勇気が詰まっています」
『ミミア姫』の結末がかつての短編と同様、地球の大樹から飛び降りると言うものになるかは分からない。しかし、もしそうだとしても、両親と姉が繰り返したこの言葉がミミア姫を心の豊かな人間に成長させたのだと信じたい。
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Posted: 木 - 1月 11, 2007 at 05:25 午前