山田典枝『魔法遣いに大切なこと』1st, 2nd


本サイトの常連のまっちゃさんからご推薦のあった作品で 2003年にアニメ化された作品です。アニメも素晴らしい出来栄えでしたが、個人的には今回ご紹介するコミックスの方が好きですね(^^)。

久し振りに登場した魔法少女ものの本作『魔法遣いに大切なこと』であるが、単に魔法遣いと言うだけでなく、社会的な背景や主人公のユメの人間的な成長、そしてユメのもとに魔法の依頼に来る依頼人たちとの交流なども上手に折り込んだ秀逸な作品に仕上がっている。
本作の作品世界では魔法使いと言う存在がきちんと認知されており、試験をパスすればその魔法を使って様々な問題を抱えた人たちの助ける魔法省の国家公務員として活動できると言うきちんとした設定がなされており、また、使える魔法と使えない魔法きちんと定義されていたり、さらに主人公ユメの研修指導にあたる小山田雅美(女性のような名前だが男性である)が精神的なトラウマを抱えていたり、兎も角ストーリーのバックボーンや伏線がきちんと張り巡らしてある辺り非常に秀逸である。
岩手県から東京へ魔法の研修を受ける為に上京した主人公の菊池ユメは指導員の小山田雅美もとで助手をしながら様々な依頼人の心に接して行く内に魔法と言う力(元々コンプレックスを持っているのだが)と本気で向き合って行くことになる。そんな時、ある老婦人の依頼を遂行したユメはその老婦人の依頼が死を覚悟したもので、しかもその依頼が成就することがその老婦人の自殺へのトリガーとなっていたことを知って自信を失ってしまう。そんな折りに魔法局長のギンプンはユメの研修の試験に指導員の小山田雅美に魔法をかける、と言う課題を提案。ユメは小山田雅美のトラウマ(かつて恋人を目の前で失い、彼女を救うことが出来なかった)を見事に解決して課題をパスし、人間として本当に大切なことを手に入れる。
全二巻の作品で非常にコンパクトにまとまっており、設定もストーリーも非常に判りやすく、最後の大団円もすっきりと纏まっており印象も良い。強いて言えば第二巻からいきなり魔法局長のギンプンが出張ってくる事、演出としてはアリだと思うが、最後に研修時代の依頼主が揃ってユメを心配して駆けつけて来ると言うのは少し恥ずかしい感じもするが、好感度の高い作品である。また、第二巻には同級の友人の男の子が一日普通の女の子になりたいと言うユメの願いをかなえる『夏色片思い』、ユメが友人の初デートをバックアップする『星屑のステージ』の二作品が収められており、これらも非常に好印象の作品で是非ご一読をお勧めする。

Amazon.co.jp からの書籍のご購入は下記 Link からどうぞ !!



山田典枝『魔法遣いに大切なこと』 1st ドラゴンコミックス
山田典枝『魔法遣いに大切なこと』 2nd ドラゴンコミックス

上記の Comics 書影は Amazon.co.jp アソシエイトプログラムの許諾の下に掲載しています。

Posted: 土 - 1月 3, 2004 at 05:50 午後